下瀬美術館

海辺に設けられた水盤に並ぶのは、色とりどりのカラーガラスに覆われた8つの可動展示室。展示内容や季節によって配置が変わるユニークな構造。©Hiroyuki Hirai
ヒノキ集成材を用いた傘型の構造が美しいエントランス。美術館の受付のほか、ミュージアムショップやカフェが併設されている。©Hiroyuki Hirai
趣の異なる10棟のヴィラで宿泊も加能。「ダブル・ルーフの家」は屋根と天井を切り離した2重屋根構造が特徴。©Hiroyuki Hirai

浮遊感のあるカラフルなキューブと、名作建築を体感するヴィラ

海の向こうに宮島を望む広島県大竹市の私設美術館。建築家の坂 茂が瀬戸内海の島々に着想を得て、浮力で動く建築を実現した。水盤に佇むのは8つのカラフルな可動展示室。10×10mのキューブ型で、地元広島に息づく造船技術を活用し、展示ごとに配置を変えることができる。海岸線と平行に、エントランス棟、企画展示棟、管理棟を配置し、これらを渡り廊下でつなぎ、全長180m、高さ8.5mの「ミラーガラス・スクリーン」で一体化する。施設内での宿泊も可能で、2エリアに10棟のヴィラが点在。うち4棟はかつて坂が手がけた別荘を再現している。

下瀬美術館
・設計:坂茂建築設計
・所在地:広島県大竹市晴海2-10-50
・用途:美術館
・竣工年: 2023年

Text:Yoshinao Yamada