KAMEYA HOTEL 龍宮殿サウナ

海・空のふたつの空間で構成される龍宮殿サウナ。大きく開口が設けられた「海」は、眼前に日本海の水平線が広がり、海と一体になるよう設計されている。©️Jumpei SUZUKI
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ホテルの歴史ある木造構造に着想を得て、木組みのトラス構造を採用。©️Jumpei SUZUKI
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大正11年に建てられた別館「龍宮殿」。山形県の指定文化財にもなっている。©️Jumpei SUZUKI

歴史を継承し、日本海への眺望をもつサウナへと改築

日本海に面する山形県鶴岡市の歴史ある温泉郷、湯野浜温泉。その老舗旅館「亀や」がリニューアルを行うなかで、大正時代に建てた別館「龍宮殿」の一部を浴場とサウナに改修した。建築家の吉村靖孝、塚越智之は、長い歴史を耐えた建築をただ修繕するのではなく、そこにある構造から往時の職人たちの意図を紐解いた。海への眺望の確保、広々とした空間の獲得など、幾度もの修繕改築のなかでさまざまな工夫が施されており、それらを整理しながら、三角形を描くトラスの反復へと構造を更新。耐震性と耐風圧性を向上させつつ、同時に空間の象徴的な意匠とした。眼前に海、背後に山をもち、日本海を一望するサウナ、空を眺めるサウナという2つの個性的な空間は日本各地からサウナ愛好者を集めている。

KAMEYA HOTEL(カメヤホテル)龍宮殿サウナ
・設計:吉村靖孝(吉村靖孝建築設計事務所)、塚越智之(塚越宮下設計
・所在地:山形県鶴岡市湯野浜1-5-50
・用途:宿泊施設(サウナ)
・竣工年:2023年 

Text:Yoshinao Yamada