マリンワールド海の中道

美しいシンメトリーを描く半円形の建物。折り紙細工を思わせる白い膜屋根が印象的な陰影を作り出している。写真提供:マリンワールド海の中道
館内からも美しいテント膜の様子を見ることができる。柔らかに自然光を透過し、開放的な空間を作り出している。写真提供:マリンワールド海の中道
東シナ海、太平洋、日本海、瀬戸内海と4つの海に囲まれる九州。3階の展示「九州の近海」では、それぞれの海の特徴を水槽内に再現。写真提供:マリンワールド海の中道

時代の思いに応えるアップデートで愛される砂州の水族館

福岡県福岡市東区の陸繋砂州にある「海の中道海浜公園」内の水族館。1989年のアジア太平洋博覧会開催時に、福岡タワー、福岡市博物館などとともに建設された。建築家の磯崎 新が基本設計を行い、扇形の建物は「白亜の貝殻」をモチーフにした白い膜屋根を特徴とする。開館当初の展示テーマは「対馬暖流」だったが、2017年のリニューアルでテーマを「九州の海」と新たにした。海水にさらされる設備は老朽化や腐食がしやすく、それらの長寿命化や展示内容の刷新が行われた。展示の目玉である館内1階から2階を貫くパノラマ大水槽の設備見直しのほか、2階に「奄美のオアシス水槽」、3階に激しく打ち寄せる荒波を再現する「玄界灘水槽」という数十トンクラスの巨大な水槽2点を新設。次世代に繋ぐ水族館としてさまざまな取り組みを行う。

マリンワールド海の中道
・設計:磯崎 新(磯崎新アトリエ
・所在地:福岡県福岡市東区西戸崎18-28
・用途:博物館
・竣工年:1989年

Text:Yoshinao Yamada